- 2020年8月3日
- 院長ブログ
みなさんこんにちは。藤井寺市のなんこう歯科クリニック、院長の南光です。
梅雨がようやく明けて、いよいよ夏本番です。熱中症などに気を付けてください。
今回は『親知らず』について記載したいと思います。
親知らずの周りの歯肉が腫れて痛みが出たことや、親知らずとその前の歯が虫歯になって痛みが出たことなどないでしょうか。
親知らずは『第三大臼歯』や『智歯』と言われる、一番最後(20歳前後)に生えてくる永久歯です。ただし、生まれつき親知らずがないという方もいます。
昔の人に比べて、現代人は小顔になってきていて、顎も小さくなっています。顎が小さくなれば、親知らずだけでなく、歯はきれいに並びません。ガタガタに重なって並ぶか、途中で止まるか、そもそも生えてこないで顎骨の中にいるか、です。「親知らずが横向きに生えている」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか?
では、親知らずは抜歯したほうがいいのでしょうか??
これは歯科医師でも答えが分かれると思います。ちなみに私は、
① まっすぐ生えていて、上下の歯が機能していて、清掃性が良い(虫歯や歯周病になるリスクが小さい)
② 顎骨の中にあって、生えてくる可能性が低い
これらの場合、親知らずを抜歯しなくてもよいと考えています。ただし、年齢を重ねてからとなると、全身状態などで抜歯できなくなることもあるので、予防的に抜歯をすることもあります。また、矯正治療を行う場合も予防的に抜歯をすることもあります。
逆に、親知らずを残すメリットもあります。親知らずを残しておくことで、第一大臼歯(6歳臼歯)もしくは第二大臼歯(12歳臼歯)が抜歯となった際に、親知らずを移植することができます(ただし、移植する側とされる側の歯の大きさなどの条件が一致する場合などのいくつかの条件があります)。
親知らずは抜歯となることが多いですが、何でもかんでも抜歯とは考えません。抜歯するメリット・デメリット、残すメリット・デメリットを考えて、どうすればよいかを判断すればいいと思います。何かありましたらお気軽に聞いてください。