- 2020年9月29日
- 院長ブログ
みなさんこんにちは。藤井寺市のなんこう歯科クリニック、院長の南光です。
だんだん涼しくなり、過ごしやすい季節になりました。秋です!!
勉強の秋? 読書の秋? 食欲の秋? みなさんはどんな秋ですか?
今回は『歯ぎしり』について記載したいと思います。みなさんは歯ぎしりと言うとどんなイメージがありますか? どちらかというとマイナスなイメージが多いかもしれませんが、そうでもないのです。しかも、歯ぎしりをしている方は意外に多いです。
まず、歯ぎしりの種類ですが、歯ぎしりには何種類かあります。
1.グライディング
上下の歯を強く擦り合わせ、ギリギリと音が出る歯ぎしりです。一般的に言う「歯ぎしり」で、就寝中に行っていることが多いです。歯を強くこすり合わせる行為なので、歯の摩耗がみられます。また、詰め物や被せ物が取れやすく、歯が欠けたりすることもあります。
2.クレンチング
上下の歯で強く噛みしめた、音の出ない歯ぎしりです。一般的には「喰いしばり」と言われ、昼夜関係なく行っていて、音が出ないので周りからの指摘もなく、気付きにくいのが特徴です。顎の筋肉がダルく感じることがあります。
3.タッピング
上下の歯をぶつけ合って、カチカチと音を出す歯ぎしりです。これも昼夜関係なく行っていることが多く、ほとんどは無症状です。
次に、歯ぎしりを行う年齢です。乳歯列完成から、永久歯と乳歯の混在する混合歯列期に行う歯ぎしりは、ほとんどの場合問題ありません。この時期に歯ぎしりを行うことで、無意識に自分でかみ合わせを調整していると言われています。一方、永久歯がすべて生えそろい、顎骨の成長が終わってから行う歯ぎしりは、様々な問題を引き起こします。「歯」、「歯を支える骨」、「顎関節」この3か所のうち1か所、ないしは2か所、または3か所すべてに問題が生じることがあります。「歯」に起こる症状として、咬耗による知覚過敏、補綴物の脱離、歯牙破折などがあります。「歯を支える骨」に起こる症状として、歯のぐらつき、深い歯周ポケットによる歯周炎、歯肉退縮などがあります。「顎関節」に起こる症状として、開閉口時の顎関節の雑音・痛み・機能障害、開閉口時の筋肉の痛みなどがあります。
歯ぎしりの原因はかみ合わせやストレス、悪習癖などと言われていますが、これといった原因が分からないことが多いです。男性であれば60~80Kg、女性であれば40~60Kgくらいの力が歯にかかると言われています。
治療としては、対処療法になりますが、成人に対してはマウスピースを作製し、歯や歯周組織、顎関節に過剰な力がかからないようにします。一過性の歯ぎしりであれば、その時だけマウスピースを使用していただきます。小児に対しては、生理的なものであることが多いため、経過観察を行います。
何かございましたらお気軽にご相談ください。